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3.142023
サウナの温度計の役割の変化
サウナの温度計と言えば、人がいない高い場所に直径30cmの温度計が設置されている事が多いです。
サウナブームで日本のサウナは進化しつつありますので、その一環として今後は温度計の数を増やして、温度・湿度の情報を利用者へ提供する事が必要になってくると思われます。それにより、利用者は自分が過ごしやすいと感じる場所の条件を知る事ができます。
下図は以前にサウナの温度を計測させて頂いた時の結果を図にしたものです。
赤い文字は天井付近のほぼ同じ高さのところ、青い文字のところは座面や床付近の高さの異なるところも温度を計測しました。
赤いマークの同じ高さのところは、ストーブのそばの方が対流の関係で温度が高い事がわかります。
青いマークの温度を見ると、高さが低いところの方が温度が低く、また対流の関係でこちらも同じ高さであっても温度が異なることがわかります。
サウナ利用者であれば、サウナの温度が高さで異なる事は理解されているかと思いますが、そればかりではなくストーブの正面と少し離れた所では体感温度が異なる事をご存じだと思います。それは上図のような温度差だけによるものだけではなく、輻射熱の影響による違いもあります。
また、最上段に登り温度計を手に持って温度を測ってみましたが、100度ともなると「熱っ!」という具合になり、空気と言えども100度では火傷してしまうでしょう。
実際の計測を通じて、サウナにある温度計の120度などという数字は、人にとってはほぼ意味がない事を理解しました。
温度計をサウナの高い位置に設置すれば温度計は高い温度を示すので、その値を見てこのサウナは熱いと利用者が判断することには正直意味がないという事です。天井が高ければ高いほど天井付近の温度は高くなるので、温度計に高い温度を示させることが可能だからです。
余談ですが天井が高いのは空間が大きくなるので、温めるべき空気の量が多くなり省エネではありません。
さて、では具体的に温度計で何をすべきかと言えば、少なくともそれぞれのベンチの高さに合わせた位置に温度計を設置して、お客様に自分の好きな場所を選んで頂くための情報提供をする事が上質なサウナと呼ばれる一つの要因になるのではないでしょうか?
かなりのサウナ上級者になると、滞在時間に応じて居場所を変えていく人がいます。そこまで上り詰めるにはサウナ内の環境を良く知っている必要があります。
そのためには数多く設置できるように、場所を取らない小さくて比較的安価な温湿度計を日本市場に提供することが浴場市場の役割の一つだと考えております。
商品の拡充を検討していきます。
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